カラーコンタクトレンズをオリジナルで作りたい!OEMを利用して賢く製造・おすすめメーカー5選

カラーコンタクトレンズをオリジナルで作りたい!OEMを利用して賢く製造・おすすめメーカー5選

カラコンを含め、コンタクトレンズ市場は拡大している

日本コンタクトレンズ協会によると、コンタクトレンズマーケットは年々売り上げを伸ばしています。中でも高い酸素透過性を持つシリコンハイドロゲル素材を使用したソフトコンタクトレンズの売り上げ拡大は目覚ましく、乾燥にも強いことから長時間のPC作業をする方にもありがたいレンズになっています。

また、美容目的で使われることが多いカラーコンタクトレンズは大人気。瞳をくっきりと際立たせるサークルレンズだけではなく、瞳の印象を魅力的に見せることができるカナチュラル“盛り”から目を大きく見せる”派手盛り”、外国人のように見える“ハーフ盛り”など、さまざまなタイプが販売され、話題を呼んでいます。

今後もますます、カラーコンタクトレンズへの注目度は高まっていくといえることでしょう。新規事業としてカラーコンタクトレンズのOEMを検討する場合、どのような製造方法があるか基礎的な知識について簡単にご紹介します。

コンタクトレンズの製造方法とは?

コンタクトレンズの製造方法

コンタクトレンズそのものの製造方法は、大きく分けて以下の3つです。

  1. レースカット法
  2. スピンキャスト法
  3. キャストモールディング法

それぞれを簡単に解説します。

コストがかかるレースカット法

棒状に加工した材料の内外面を、コンピュータ制御された精密な工作機器で削り、研磨剤で磨きあげてレンズ状に仕上げる製造方法。コストがかかるので、カスタムデザインレンズなどで採用される手法です。

ボシュロム社が開発したスピンキャスティング法

液状の材料を回転する鋳型に流し込み、遠心力を使ってレンズ状に仕上げる製造方法。手間がかからず、大量生産が可能なため、使い捨てレンズの生産ができるようになりました。

効率よく製造できるキャストモールディング法

レンズのカーブをつけた凹型に液状のレンズ原料を流し込み、上から凸型を合わせて紫外線や加熱により重合してレンズを作り出す製造方法。オートメーション化された製造ラインで最終工程の検査、包装、滅菌まで行うのでコストパフォーマンスがよく、最近では使い捨てレンズ製造の主流です。

キャストモールド製法はさらに、フルキャストモールド製法(度数ごとに型を変えてつくる)、セミキャストモールド製法(外側を削り度数を調整)、スピンキャスト製法(レンズ樹脂を入れた型を回転させ、そのスピードで度数を調整)に分かれます。

カラーコンタクトレンズの着色方法は?

コンタクトレンズへの着色方法

コンタクトレンズに着色する場合、その方法は以下の3つになります。

  1. サンドイッチ方式
  2. 浸透(ラップイン)方式
  3. プレインと方式

それぞれを簡単にご紹介します。

色素が直接目に触れないサンドイッチ方式

レンズ素材と素材の間に着色した色素面を挟み、1枚のレンズに仕上げる方法。色素が直接角膜やまぶたに触れないので、安全性が高く主流の方法になっています。

レンズに厚みがあるので型崩れしにくい反面、酸素透過率が低くなるというデメリットもあります。

付け心地が良くなる浸透(ラップイン)方式

色素をレンズ素材でコーティングした後、レンズの中に浸透させる方法です。サンドイッチ方式に比べ、厚みが出ない構造のため、付け心地がよいのがメリット。ただし、色素が目に触れる可能性があります。ワンデータイプのカラコンによく使われる方法です。

おすすめできないプリント方式

色素をレンズ素材でコーティングした後、レンズ表面に直接プリントする方式。内包性が悪く、過去に色落ちトラブルを起こしたことがあるので、おすすめできません。

オリジナルカラーコンタクトレンズの開発で、新しいビジネスチャンスをつくる

カラーコンタクトレンズは新しいビジネスチャンス

カラーコンタクトレンズはおしゃれアイテムとして若い女性の間で人気が高まっています。視力矯正だけではなく、目元の印象を変える手軽な美容グッズどして、今後ますます注目が集まることでしょう。

海外からの輸入品もありますが、日本人の瞳や顔立ちに合うものとは限りません。また、目の中に入れるものでもあるので品質の良さや安全性などを気にされる方も多いことでしょう。

メイクアップ感覚でいろいろなカラーコンタクトレンズを付けかえる女性も多く、安定した売り上げが期待できるマーケット。インターネット販売も売り上げを伸ばしているジャンルでもあるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

ただしカラーコンタクトレンズを販売するには許可(ライセンス)が必要

カラーコンタクトレンズは製造販売許可が必要

髪の色を変えるように、おしゃれアイテムのひとつとなっているカラーコンタクトレンズ。かつては雑貨扱いでしたが、目のトラブルが多発してしまったことから、薬機法(旧薬事法)の規制対象になりました。

2009年(平成21年)11月より「おしゃれ用カラーコンタクトレンズ」に関しても、製造、輸入、製造販売に対し、薬機法(旧薬事法)で規制されています。(参照元:厚生労働省ホームページ

カラーコンタクトレンズは「高度管理医薬機器」に該当

海外から輸入して販売する場合でも、OEMでオリジナルカラーコンタクトレンズを製造して販売する場合も「製造販売」に該当し、取り扱いには都道府県知事から「第一種医療機器製造販売業許可」を受けなければなりません

「第一種医療機器製造販売許可」はクラスⅢ(放射線治療装置や人工骨、バルーンカテーテル、透析器等)、クラスⅣ(心臓ペースメーカーや人工心臓弁、ステント等)を扱うための許可。

カラーコンタクトレンズはクラスⅢに相当。統括製造販売責任者の他、品質保証責任者、安全管理責任者を置くなど厳しい条件があります。

ちなみに自分たちで製造を行う場合はさらに医療機器製造業許可が必要です。

OEMでカラコン製造を委託した場合でも「高度管理医療機器等販売業許可」取得は必須

製造部分はOEMメーカーに委託することはできますが、販売にあたり厚生労働省から「コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底」について再三にわたり、周知徹底の通知がなされています

「第一種医療機器製造販売許可」クラスⅢ・Ⅳに該当する商品は、適正な使用目的に従って適正に使用したにもかかわらず、副作用又は機能障害が生じた場合に、人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるもの。

ライセンス取得だけではなく、管理者の設置義務、継続的研修も必要となります。取得にあたっては許可申請から許可まで約2週間以上かかるので、これから取得を検討している場合は早めに申請を始めておきましょう。

カラーコンタクトレンズをOEMで製造するメリット・デメリットとは?

カラーコンタクトレンズをOEMで製造するメリット

おしゃれアイテムでありながら、医療機器としての慎重さが求めらるカラーコンタクトレンズの開発・製造。OEMメーカーを利用するメリット・デメリットを簡単にご紹介しておきましょう。

カラコンをOEMで開発するメリット

自社でもカラーコンタクトレンズの開発・販売を行っているメーカーがほとんど。その販売実績から安全でニーズに合った商品開発が可能です。

カラーコンタクトレンズは商品ごとに国からの承認を受けることが必要(高度管理医療機器承認番号を取得)。日本の安全基準をクリアしたもの以外は販売禁止になっているので注意が必要です。

こういった承認関係の手続きもOEMメーカーにお任せできるのが最大のメリットといえるでしょう。

自社で一から医療機器製造業の生産体制を整えるのは簡単なことではありません。さらに第一種医療機器製造販売許可も取得するとなると、かなり大がかり。OEMメーカーにお願いするのが現実的ですね。

カラコンをOEMで開発するデメリット

オリジナルのカラー展開や新しい技術を開発した場合、他社に真似される可能性があるんがデメリット。新しい意匠や技術の場合は、必ず特許取得や商標登録を忘れずに。申請をサポートしてくれるOEMメーカーもありますよ。

カラコンの企画・開発は簡単なものではないので、プロにお任せするのがイチバンということですね。

カラーコンタクトレンズOEMにおすすめのメーカー5選

カラーコンタクトレンズのOEMメーカー紹介

薬機法の規制に基づき、高度管理医療機器としてカラーコンタクトレンズを製造委託できるおすすめのOEMメーカーを厳選してご紹介します。

株式会社アスリーエイチ(東京)

株式会社アスリーエイチ

 

日本でいま大人気の発色が美しい韓国コスメ製造を得意とするアスリーエイチ。おしゃれアイテムとしてのカラーコンタクトレンズのOEMも受託しているメーカーです。

カラーバリエーションだけではなく、ユニークなキャラクタープリント柄などオリジナリティあふれる商品開発も相談できます。

本社:〒107-0062 東京都港区南青山2-6-18 渡邊ビル2F

株式会社シンシア(東京)

シンシアは70以上のプライベートブランドを商品化するなど、コンタクトレンズ製造実績が豊富なOEMメーカー。着色だけではなく、UVカット機能やうるおい成分配合などの付加価値を付けたいという相談も可能です。薬事観点からのアドバイスやサポートもお任せできます。

本社:〒113-0033 東京都文京区本郷1-28-34 本郷MKビル6階

株式会社フロンティアステージ(東京)

フロンティアステージは「着けるアイメイク」として高品質なカラーコンタクトレンズを製造・販売しているOEMメーカーです。韓国にある製造工場では、ISO13485、ISO9001の他、EU諸国での安全や品質に関する基準適合を保証するCEマークを取得。しっかりとした製造体制で高品質なカラーコンタクトレンズを開発可能です。

本社:〒104-0061 東京都中央区銀座 7-13-15 銀座菊地ビル 6F

株式会社デスティニーインターナショナル(東京)

デスティニーインターナショナルは、日本で初めて国産カラコン「Fall in Eyez® PREMIUM」*の技術を活かしたOEMを受託しているメーカーです。国産品として日本人の顔立ちや瞳にあったオリジナルカラコンを企画・開発したいときに頼りになるメーカーです。

本社:〒107-0062 東京都港区南青山3-4-8 KDXレジデンス403
江戸川営業所:〒132-0025 東京都江戸川区松江1-6-22
羽田工場:〒144-0044 東京都大田区本羽田2-12-1

株式会社アイレ(東京)

アイレはカメラのレンズ開発を原点とするハードコンタクトレンズ製造の技術を磨いてきたOEMメーカーです。現在ではソフトコンタクトレンズ、カラーコンタクトレンズのOEMも多数手がけ、UVカットやうるおい成分含有、乱視用など、幅広い高付加価値レンズの開発・製造が可能です。

本社:〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目33番8号 NBF池袋タワー12F
戸田物流センター:〒335-0005 埼玉県蕨市錦町5丁目6番7号

カラーコンタクトレンズOEMメーカーを選ぶポイントとは?

OEMプロにお任せください

視力矯正だけではなく、美容目的としての側面が強いカラーコンタクトレンズ。その一方で、薬機法で規制されている高度管理医療機器でもあります。

すでに製造販売許可を取得している企業や事業者であれば、OEMメーカーに製造を依頼するだけで進められますが、ライセンスの取得から検討している場合は、法律上のアドバイスやサポートも必要になってくるでしょう。

コンタクトレンズを販売するだけではなく、正しい使用方法をしっかりとユーザーに伝えるコミュニケーションも重要な商材。販売チャネルやコミュニケーション方法も含めたバックアップも万全なOEMメーカーを見極めることが大切ですね。