ヒット商品を次々生み出す化粧品OEM最大手メーカー「日本コルマー株式会社」にインタビュー、その選ばれる理由を徹底取材しました

ヒット商品を次々生み出す化粧品OEM最大手メーカー「日本コルマー株式会社」にインタビュー、その選ばれる理由を徹底取材しました

自社で新しくブランドを立ち上げ、化粧品事業を始めたい。そんな時に頼りになるのがOEMメーカーです。しかし化粧品を作って通販で販売します、というだけではもちろん売れません。

なんとしても成功させたいという場合、実績のある大手OEMメーカーを選ぶのが安心。企画・開発から販売チャネルの選定までしっかりとしたノウハウがあり、数々のヒット商品を生み出しているところと取引できれば、成功すること間違いなしです。

ということで今回は国内外で500社以上との取引があり、年間約8,000アイテムの受託製造を行っている業界最大手の日本コルマー株式会社を取材。

なぜ日本コルマーが選ばれ続けているのか、大手OEMメーカーに任せるメリットとともに、これからの化粧品業界のトレンドなどもうかがってみました。

国内に7工場持ち、効率的な生産体制とBCP(事業継続計画)対策も万全な日本コルマー

化粧品事業を立ち上げ、売り上げを伸ばしていく上で最も大切なのは、安定的に商品を生産できる体制。せっかく順調に売り上げを伸ばしているのに、生産が間に合わず品切れを起こしてしまえば、大切なビジネスチャンスを逃してしまうことになります。

東日本大震災の際には多くの工場が被災。基幹部品・素材工場の集積地だったため、これらの部材を使う工場や企業などにも多大の影響がでました。

この教訓を踏まえ、研究所・工場の多拠点化を推進し、現在では国内5研究所・7工場体制を敷いているという日本コルマー。日本コルマーの工場や研究所

2022年10月現在では大阪に2か所(八尾市・柏原市)、島根県雲南市、静岡県牧之原市、茨城県結城市、三重県伊賀市、広島県東広島市と7ヶ所に工場があり、それぞれが得意分野を持ちながらも協働して効率的な生産が可能です。

日本コルマーの生産体制

少量から大量生産まで柔軟に、安定した製造力・品質管理・納期管理を行っているため、急な受注増加や短い納期での納品など、あらゆる要望に迅速かつ柔軟に対応できるので、OEMを依頼する企業からの信頼が厚いというわけです。

万全の体制を敷く日本コルマー

さらにスキンケア・ヘアケア・メイクアップなどすべてのカテゴリーに対応できるので、アイテムの横展開が大変スムーズ。

生産工場が多いということは、スケールメリットを出せるので製造コスト軽減にも役立っています。規模の小さな企業から大手企業まで日本コルマーを支持する理由がわかりますね。

異業種参入の企業からも支持される、製造だけではないODMメーカーとしての強み

日本コルマーが選ばれる理由は歴史の古さ

日本コルマーが選ばれる2つ目の理由はなんといっても110年以上という歴史の古さ。これまでに手掛けてきた処方や製造方法の蓄積があり、企画・開発した化粧品の数では他社の追随を許しません

研究・開発機能を持つ研究所を国内に5ヶ所、海外には中国・蘇州に1ヶ所有しており、大手化粧品メーカーと肩を並べるほどの規模です。

取引先や取扱商品が多いので、様々な情報が集まり、これらの情報が集積することで、最新のトレンドやニーズをいち早く知ることもできます。

日本コルマーはODMメーカー

日本コルマーの研究所にはマーケティング部門があり、製品のコンセプト作りから処方開発、デザイン、販売戦略など、あらゆる場面で的確なアドバイスやサポートができるODMメーカーであるのが最大の強み

2005年の薬事法改正後、異業種からの新規参入が増えていますが、化粧品製造経験のない企業であってもスムーズに化粧品開発が可能で、実際に売り上げを伸ばしているそうです。

食品関連、酒造メーカー、製薬会社、素材メーカーなどはもちろん、建築業やサービス業など、あらゆる異業種からの参入をサポートしてきた日本コルマー。化粧品の受託製造を請け負うOEMメーカーとしてだけではなく、ODMメーカーとしてあらゆるニーズに対応できる体制が評価されていることがわかります。

自社でオリジナル原料を所有している、製品化した処方の9割以上は自社開発、異業種からの参入でも成功事例が多数あるなど、化粧品業界にまったく詳しくない企業であっても安心してお任せできる体制が整えられているというわけですね。

処方の独自性やブランド力が守られる、OEM専業メーカーとしての信頼感

OEM専業メーカーとしての信頼性

OEMメーカーであり、自社でもオリジナルコスメを展開しているという企業はたくさんあります。化粧品の場合、ヒット商品や人気ブランドが生まれると同じような商品を開発したいと依頼されることもしばしば。

せっかくブランドイメージを構築してきたのに、似たような商品が次々生まれてマネされてしまった、という苦い経験をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。

日本コルマーでは自社ブランドを持たないOEM/ODM専業メーカー。独自処方や新しい技術を使った商品のヒミツが守られるというところも強みです。

似たような特徴を持つ商品を発売されてしまうという危険性がないところも、大手メーカーから信頼が厚い理由のひとつといえます。

海外進出にも強く、マーケット拡大のチャンスを逃さない日本コルマーの製造・供給体制

日本コルマーのグローバルな生産供給体制

日本コルマーでは現在、韓国に韓国コルマー株式会社、中国・蘇州に科瑪化粧品(蘇州)有限公司、科欧瑪化粧品(杭州)有限公司、 ベトナムにKolmar Vietnam Co.,Ltdを設立し、グローバルな生産供給体制を確立しています。

もともと、アメリカのコルマー社と提携してきたため、海外事情にも精通しているというのも強みです。日本と海外マーケット事情の違いや法律による規制、使用できる成分の違い、動物実験の禁止など、参入するために必要な知識やノウハウの蓄積がたくさんあります。

せっかく日本で売れているのだから、グローバル展開でより多くのユーザーに届けたいと考えるのは自然なこと。しかし、日本で製造したものをそのまま輸出できない場合もしばしばあります。

特に東南アジアマーケットは今後、拡大していくとみられており、海外進出を希望する企業からも頼りになるメーカーとして問合せが増えているそうですよ。

コロナ禍でも強いビジネスをつくる、柔軟な発想とサポート体制を持つ日本コルマー

日本コルマーのサポート体制

コロナ禍でマスク生活が続き、特に口もとのメイクアップ製品の売り上げに苦戦したといわれる化粧品業界。その反面、マスクで肌荒れが気になる、アルコール消毒で手荒れがひどいなど、他のアイテムへの注目が集まりました。

リモートワークやオンライン会議で、自分の顔がPCの画面に映し出され、女性だけではなく男性もスキンケアやメイクへの関心が深まるなど、ビジネスチャンスは常にあります。

また、対面販売から通販へと販売チャネルが変化するなど、大手化粧品メーカーであってもスピーディな方針転換が求められる時代。そんな中でいかに柔軟に、マーケットを先読みし、製造・販売体制を整えるかは重要なポイントです。

フレキシブルな生産体制を持つ工場、マーケティング部門や研究所を併設する日本コルマーなら、環境や社会情勢の変化にもしっかりと対応でき、ピンチをチャンスに変えてくれる頼もしいパートナーとなってくれますね。

OEMで気になる方向性や意見のすり合わせ、日本コルマーならではの工夫がありました

オンライン会議

化粧品OEMでよく聞く悩みとして、クライアントが求めているイメージをOEMメーカーの研究開発部門に正しく伝えるのが難しいということ。試作品が出来上がってきて求めていたイメージと違う、意見が途中で変わってしまうなど、コミュニケーションに苦慮しているという声があります。

日本コルマーではどのように工夫されているのでしょうか。営業担当の乾さんにお伺いしてみました。

日本コルマーでは過去の処方ライブラリーやデータベースがたくさん

「日本コルマーには現在、約2,200名の社員がいますが、その200名弱が研究開発職です。これは大手化粧品会社に匹敵する割合だと思います。

基本的には営業社員がクライアントにヒヤリングして商品開発の方向性などをすり合わせていきますが、コロナ前は状況に応じて研究やマーケティング担当者が同行営業を行うことで理解を深めるということもありました。

しかし、現在はなかなかそれも難しくなっているため、オンラインで積極的に参加してもらうなど、意志疎通をスムーズにできる体制を整えています」とのこと。

日本コルマーの強みである110年間分の処方データベースがライブラリーとして整理されているため、お客様からの要望に応じてすぐに提示できるのも方向性を固めるのに役立っているそうです。

異業種の方でもわかりやすく、納得してもらえるプレゼンテーション

最近ではブランドだけで化粧品を選ぶという消費者の方は少なくなっていること。通販で化粧品を購入する方が増えていることから、「エビデンス」のある化粧品開発を求められることが多いそうです。

日本の場合、薬機法での規制が厳しいことから広告表現に苦労するという声もよく聞きます。

その点、日本コルマーでは自社でスキンリサーチセンターを持っているため、原料・処方の有用性や安全性のテスト、オリジナル原料の開発もスムーズ。

使い心地の良さやテクスチャーを重視する場合には、べたつき感を数値化するなど、視覚的にもわかりやすく説明するよう心掛けているとのことでした。

SDGsやエシカル消費への関心、製造メーカーとして積極的に取り組むCRS(社会的責任)活動

SDGsに積極的に取り組む日本コルマー

世界的にもSDGsへの取り組みは避けて通れない課題。化粧品業界は少し遅れをとっているといわれてきました。

そんな中、環境に配慮した容器の開発や人・環境に負荷をかけない成分を使う、動物実験などを行わない、地元素材を積極的に使うなど、クリーンビューティコスメが注目を集めています。

当然、日本コルマーでもSDGsに配慮した商品開発や化粧品製造への要望に応えられる体制づくりを行うと同時に、企業活動を行う上でのCSR活動も積極的に実践。

これまでもこれからも、化粧品OEM/ODMメーカーとしてトップランナーであり続ける企業として、社会的な役割や責任を担うとともに、イメージだけではないエシカルなコスメ開発をサポートしてくれる頼もしいパートナーとなってくれることでしょう。

日本コルマーでは、取引先規模の大小や販売チャネルに関わらず化粧品OEMを引き受けています。法人であること、最小ロット数以上での発注という条件はありますが、化粧品業界で成功を収めたいと考えている企業なら、気軽に相談に乗ってくれるのが嬉しいポイント

ブランディングや商品コンセプトなどの方向性に迷っている場合でもOKです。ぜひ、問い合わせてみてはいかがでしょうか。