化粧品OEMで売り上げを左右する容器の選び方!重要なポイントをチェック

化粧品OEMで売り上げを左右する容器の選び方!重要なポイントをチェック

オリジナルコスメを創りたいと思った時、つい化粧品の中身の仕様や設計に目が行きがちですが、実は容器選びも売り上げを左右する重要なポイント。化粧品のコンセプトを端的に伝える重要なアイコンなのです。

今回は化粧品をOEMで企画・製造する際に、どのような容器を選ぶべきか。選び方のコツなどをご紹介します。

化粧品OEM製造で容器はどのように手配する?

化粧品OEMで容器を手配する方法

化粧品の容器手配には2つの方法があります。一つは製造をお願いしている「化粧品OEMメーカー」にそのままお願いする。もう一つは「化粧品容器メーカー」で調達し、資材提供して充填をお願いする方法です。

「化粧品容器メーカー」がラインナップしているものをそのまま選ぶ場合と、独自に容器をデザインし、特注で製造してもらう場合もあることでしょう。

化粧品OEMメーカーにそのままお願いするメリット・デメリット

通常、化粧品の容器を調達する場合、最低ロット数が決められています。容器の種類により、ロット数が異なることも多く、必ずしも製造数と一致しません。

余った容器は、自分たちでストックしておかなければならないので、在庫の管理が煩雑になるのがデメリット。

その点、化粧品OEMメーカーで容器を用意している場合、依頼者側で容器の在庫を抱えるリスクがありません

また、化粧品OEMメーカー自身でオリジナルコスメを企画・開発・販売している場合、同じ容器を流用することでスケールメリットが生まれ、低コストで調達可能です。

ここで注意しなければならないのは、1000個以下のロット数の場合、容器本体への印刷や色付け(着色)ができないことがあります。この場合、シールでロゴを貼る程度の対応しかできずに、イメージ通りの仕上がりにならないかもしれません。

また、他社ブランドとの差別化も難しくなる場合も。小ロットの場合はこの点に注意してください。

化粧品OEMメーカーに容器(資材調達)をお願いする場合は、最低ロット数・容器への印刷・シール対応などは可能かなどを確認。対応してくれるメーカーを選ぶようにしましょう。

<化粧品OEMメーカーにお願いするメリット>
・容器の在庫を抱えるリスクがない
・化粧品OEMメーカーが一括仕入れているものを流用すればコストを抑えられる
<化粧品OEMメーカーにお願いするデメリット>
・小ロットの場合、容器への色付けや印刷ができない場合がある
・他社ブランドとの差別化がしにくい

自分たちで容器を調達し、化粧品OEMメーカーに資材提供するメリット・デメリット

なんといってもオリジナルコスメのコンセプトにあった容器を選ぶことができるのがメリット。ターゲット層や使用場面、購入サイクルに合わせた容量など、思い通りに創り込むことができます。

ブランドイメージは化粧品の売り上げを大きく作用する要素。容器は手に取って使ってもらうまでのプロセスを担っています。

いくら中身が良くても、容器のデザインが平凡でつまらない印象を与えてしまっては損ですよね。特に高価格帯のものであればなおさらです。

その一方で、自分たちで容器を調達する場合、どうしてもコストが高くなりがち。特に小ロットの場合は容器そのものの在庫を抱えるリスクがあります。

また、化粧品容器メーカーで希望するすべてのタイプの容器をラインナップしているとは限りません。複数の容器メーカーで調達しなければならない場合も多いことでしょう。

自分たちで容器を調達し、化粧品OEMメーカーに中身充填を依頼する場合は、調達した容器で対応してもらえるかどうかを事前に確認が必要です。

<自分たちで容器を調達するメリット>
・商品コンセプトに合ったイメージ通りの容器を選ぶことができる
・ゼロからオリジナルの容器開発をすることも可能
<自分たちで容器を調達するデメリット>
・化粧品容器開発のコストがかかる
・容器そのものの在庫を抱えるリスクがある(保管場所に困る)

化粧品OEMで売れるコスメを企画するカギは容器の選び方!素材・種類・仕様・デザインについて

化粧品OEMで重要な要素のひとつ容器選び

自分たちで容器を調達する場合でも、化粧品OEMメーカーにお願いする場合でも、忘れてはならないのはその商品でどんなメッセージを伝えたいか。「誰が」「いつ」「どんな場面で」「どのように使う」のかを明確にすることです。

さらにそのコスメを使用したときに、「贅沢な気分になれる」「リラックスできる」「元気になる」など、どんな気分になれるのかも伝わるとより効果的です。

例えば、子育てに忙しい主婦で家事の合間にスピーディにお手入れできるものを考えているなら、片手でさっと中身を出せるポンプタイプが便利というように、相手のライフスタイルを具体的にイメージして分析するといいでしょう。

自然派や無添加にこだわるなら、環境にやさしいボトルを選ぶなど、開発コンセプトに合うものを考慮するのが大切。容器ごとOEMメーカーに委託するなら、自然派・無添加化粧品が得意なところを選べばスムーズというように、得意分野をしっかり見極めましょう。

化粧品OEMプロでは、開発の得意分野に合わせてぴったりなメーカーをご紹介。企画から開発、製造までスムーズに進めることができますよ。

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化粧品OEMで調達できる容器の素材

日本化粧品工業連合会(JCIA)によると、容器選びで大切なポイントは「化粧品を最後まで使い終わるまで中身の品質を一定に保てる素材のもの」とあります。一般的に化粧品で使われている容器の材質は以下の4つです。

  • ・プラスティック(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなど)
  • ・ガラス(透明や色ガラスなど)
  • ・金属(アルミニウムが主で、さびやすい金属はメッキやコーティング加工など)
  • ・紙(詰め替え用など)

化粧品を充填した時の品質を保つために最も注意しなければならないのが光と酸素です。また、雑菌などが入らないよう一度出した中身が戻らないように設計することも大切。

光で中身が劣化しやすい成分が含まれている時は、不透明なボトルを選ぶ。酸素にできるだけ触れない方がいい場合は、エアゾールタイプやエアレスタイプを選ぶなどの工夫が必要です。

さらに化粧品に含まれる原料が容器に与える影響も考慮して選びましょう。

化粧品OEMで調達できる容器の種類(タイプ)

化粧品容器のタイプ

化粧品のテクスチャーにより、さまざまなタイプの容器が開発されています。一般的に使用されている容器の種類(タイプ)は以下の4つです。

  • ・細口ボトル容器(化粧水や乳液などの液体を入れるのに便利)
  • ・チューブ容器(クリームやジェルなどペースト状のものを入れるのに便利)
  • ・広口ジャー容器(クリームやジェルなどペースト状のものを入れるのに便利)
  • ・ポンプ容器(シャンプーやリンス、クレンジング剤など)
  • ・スプレー容器(化粧水やヘアケア用品など)
  • ・エアゾール容器(中身に空気が触れないように弁を持つ容器で、ガスの力で液体を噴霧する)
  • ・エアレス容器(中身に空気が触れないよう内層が外層から剥離し、縮んでいくディスペンサー付きの構造のもの)
  • ・塗布つき容器(ネイルやマスカラなどメイクアップ用品によく使われる)
  • ・コンパクト容器(ファンデーションやアイシャドウなど粉体をプレスして詰める)
  • ・繰り出し容器(リップスティックなど)

容器の形状で大切なのは使いやすさ。開けやすい、持ちやすい形状で、中身を適量出せるかどうかもポイントになります。

また、キャップの形状もワンタッチで開閉できるもの、スクリュータイプ、被せるタイプなど、使う場面や中身に合わせて考慮が必要。

デザインを重視するあまり、持ちにくい、保管しにくいものにならないように気を付けなければなりません。特にメイク用品は持ち歩くことも想定して大きさなども考えましょう。

化粧品OEMで調達できる容器の仕様について

化粧品の外箱やシュリンクなどパッケージのタイプ

化粧品本体を充填するボトルだけではなく、容器を傷つけないために外箱をつける、シュリンクで覆う必要がある場合があります。特に通販で販売する場合は、お客様の手元に届くまでどのように配送されるかわからないということも。

化粧品OEMを企画する段階でどのように商品がお客様の手元に届けられるかも含め、容器やパッケージを考える必要があります。

また、最近では各自治体で積極的にゴミを減らす努力が行われていますので、廃棄しやすい素材、詰め替えタイプの販売などの工夫や配慮も大切です。

1995年に製品物責任法(PL法)が施行され、容器の欠陥が原因で消費者に不利益(ケガをさせるなど)を与えた場合に責任が問われますのでご注意を。試作品の使用テストを慎重に行い、安心して提供できるよう準備しましょう。

化粧品OEMで調達できる容器のデザインについて

化粧品OEMで重要なパッケージデザイン

容器は化粧品のコンセプトやイメージを具現化したものの一つ。店頭で陳列した場合のインパクトや広告・カタログでの見え方、お客様の手元に届いたときのワクワク感など、いかに魅力的に見えるかも重要です。

特にスキンケアは毎日のことなので、使うたびに幸せな気持ちになるものをデザインしたいもの。

化粧品OEMメーカーでパッケージのデザインを含めて相談に乗ってくれるところも多いので、容器そのものの選択からデザインまでトータルにお願いしてみましょう。

ボトルのパッケージデザインは、平面でのデザインとは異なり、立体物になったときにどのように見えるかを考えなければなりません。プロダクトデザインが得意なプロにお任せするのがおすすめです。

化粧品OEMの容器選びは素材・種類・仕様・デザインだけではない!大きさ(サイズ)選びも重要

化粧品容器選びは容量・サイズも重要

化粧品の品質を使い切るまで良好に保つためには、素材や仕様だけではありません。どのぐらいの容量が適正なのかも考慮することが重要。

特に無添加のものは開封後、冷蔵庫保存で〇日以内に使い切るというような注意ポイントがある場合もあります。容器選びをする場合は、どのぐらいで使い切るかを想定してサイスを選びましょう。

また、どのぐらいのペースでリピート購入してもらうのかもオリジナルコスメ成功のポイント。商品の値付けに影響する部分ですので、どのぐらいの容量が適正か、コストバランスを考えながら選びましょう。

化粧品OEMを企画したのに売れない理由は?オリジナルコスメを成功させるコツ

化粧品OEMで売り上げを左右する容器の選び方まとめ

化粧品OEMを成功させるポイントのひとつ容器選びのまとめ

オリジナルコスメを企画・開発する場合、つい中身の開発に注力しがちです。予算に限りがある以上、何かを犠牲にしなければならないこともあるでしょう。

最初はシンプルなパッケージでスタートさせ、ある程度売り上げが伸びてきた段階でリニューアルをするというようにステップを踏むのもありです。容器は平凡でも、メッセージをしっかり持たせる、手元に届けるまでの演出を工夫するなど、いろいろ手を尽くすことだって可能。

化粧品OEMメーカーは、化粧品づくりのノウハウを持つ頼もしい相談相手です。容器選びやパッケージの工夫などについても成功事例を多数見てきていますので、どんどんアドバイスしてもらいましょう。

化粧品OEMプロなら、全国から腕利きのメーカーが集まっています。それぞれの得意分野を活かした提案をしてくれますので、しっかり比較してベストパートナーを見つけてください。

化粧品容器の印刷方法について詳しく知りたい方は、下記も参考にしてください。

化粧品OEMでオリジナリティを演出!化粧品容器の印刷方法とメリット・デメリットを解説