オリジナル石けんを手作りする方法は?「化粧品」として販売するならOEM製造がおすすめ

オリジナル石けんを手作りする方法は?「化粧品」として販売するならOEM製造がおすすめ

スキンケアの基本は「洗顔」といわれています。石けんを手作りすれば、材料に何が使われているかがはっきりわかりますし、好きな色・形・香りにすることも可能!

肌にやさしい、自分好みのオリジナル石けんに仕上げることができますね。

そこで今回は、オリジナル石けんを手作りする方法について簡単に解説。もし、手作り石けんを販売したい場合は、どのような手続きが必要なのかについてもご紹介していきます。

≫化粧品OEMでオリジナル石けんづくりの製造方法などについてもっと詳しくはこちら

オリジナル石けんを手作りする場合、必要な材料は?

苛性ソーダ

石けんづくりに必要な材料は以下の3つ。

  • 油脂(ココナッツオイルやパームオイル、オリーブオイル、ラードなど)
  • 苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)
  • 精製水(苛性ソーダを溶かすもの)

 

苛性ソーダは薬局で取り扱っています。劇物に指定されていますので、購入時には身分証明書、印鑑が必要

油脂はインターネット等で業務用のものを購入できます。油脂は何を選ぶかにより、石けんの固さや使い心地が変化。また、苛性ソーダと反応して石けん生地が出来上がるまでの時間も異なります。

水は苛性ソーダと水に含まれるミネラル分が反応してしまうため、軟水もしくは精製水を使用するようにしましょう。

オリジナル石けんを手作りする場合に必要な道具

手作り石けんの道具・準備

石けんづくりはお菓子作りによく似ているといわれています。材料を揃えたら、以下の道具も必要になるのでチェックしておきましょう。

  • デジタル式の秤(苛性ソーダを1g単位で量るのに必要)
  • ステンレス製の専用鍋
  • 耐熱性プラスチックもしくはガラスの蓋つき瓶(苛性ソーダ液を作る)
  • 石けんの型にする容器(蓋つきプラスチック容器)
  • スプーン(プラスチックかステンレス製)
  • ステンレス製泡だて器
  • 温度計2本(100℃まで測れるもの)
  • カラス製のボール
  • ゴムベラ(石けん生地を型に流し入れる時に使用)
  • 計量カップと計量スプーン
  • 保温シート(毛布やバスタオルでも可)
  • 石けんを切り分けるまな板と包丁(ナイフでも可)

苛性ソーダを反応させて作る石けんは、化学の実験と同じ。道具はすべて料理用とは分けて、石けんづくり用として準備しましょう。

苛性ソーダはアルミニウムや銅、鉄、テフロン加工したものと反応してしまうので、必ずステンレス製やガラス製、プラスチック製の容器でそろえます

手作り石けんを始める前、服装や準備は念入りに!

手作り石けんは服装にも注意

苛性ソーダは劇物なので取り扱い注意です。肌に触れれば刺激になりますので、服装に気をつけましょう。

  • 長袖の服装でゴム手袋とエプロンをする
  • ゴーグルで目を保護する
  • マスクを着用

石けんをつくる場所(テーブルなど)は、新聞紙やビニールソートで覆います。また、新聞紙を敷き、口を広げたゴミ袋、ペーパータオルも用意。

こぼした石けん生地など、苛性ソーダが含まれていると思われているものはビニールで密閉して捨てなければなりません。

苛性ソーダと水を混ぜる際は、換気を良くしておくのがポイント。蒸気が出て喉に刺激を感じる場合があるので注意してください。

万が一苛性ソーダ水が肌に触れた場合は、すぐに大量の水で洗い流し、医師の診断を受けましょう。目や口に入れないようくれぐれも注意します。小さいお子さんやペットを飼っていらっしゃる場合は、要注意ですよ。

ベーシックなオリジナル石けんの作り方・手順

手作り石けんの作り方を簡単に解説

手作り石けんはコールドプロセス製法と呼ばれる、加熱せずに自然の反応熱だけでけん化する方法が一般的です。以下、簡単な石けんづくりの流れを紹介しましょう。

1.材料や道具を揃え、服装や作業台などの準備をすべて整える
2.鍋に油脂を入れ、弱火で40℃~50℃ぐらいに温める
3.苛性ソーダ水を作り、水で冷やしながら油脂と温度を合わせる
4.温度が揃ったら、苛性ソーダ水をオイルのボウルに少しずつ注ぎながら泡だて器で混ぜ合わせる(飛び散らないように注意)
5.最初の10~15分は手を休めずしっかりかき混ぜ、マヨネーズぐらいの固さになるまでしっかりかき混ぜる(生地をトレースするといい、1時間ぐらいが目安)
6.トレースができたら型に入れ、ラップやフタで密閉(生地が冷えていたら湯せんで30℃~45℃ぐらいまで温めるとよい)
7.熱が逃げないようにタオルや毛布で包み、24時間寝かせる
8.固まった石けんを型から取り出し、好みの大きさにカット
9.風通しが良く、光が当たらない場所で焼く4~6週間乾燥させて出来上がり
石けんの型は紙製の牛乳パックで代用できます。固まったらそのまま破いて中身を取り出せるので便利。保温用に段ボール箱を用意して入れると温度が保てるのでおすすめです。
石けんづくりが終わった後の道具は、新聞やペーパータオルでていねいに拭き、用意したゴミ袋に入れ、密閉して燃えるゴミに出しましょう。余った石けん生地をシンクに捨てないように気をつけましょう。

手作り石けんの個性を決めるオイルの選び方

石けんづくりにおすすめのオイル

石けんの材料としてよく利用されているオイルはオリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイルなどです。それぞれの個性を簡単に紹介します。

  • オリーブオイル:しっとりするが溶け崩れやすい
  • ココナッツオイル:泡立ちがよくなる
  • パームオイル:溶け崩れしにくくする
  • アボカドオイル:マイルドで保湿力が高い
  • マカダミアナッツオイル:保湿力がある
  • スイートアーモンドオイル:保湿力があり、泡立ちがクリーミー
  • ホホバオイル:さっぱりしながらうるおいを残す
  • 椿油:オリーブオイルに近い、泡切れがよい
  • ひまし油(カスターオイル):透明石けんによく使用、保湿力がある
  • みつろう:溶け崩れにくくする
  • ココアバター:固さを出す、溶けにくくする
  • シアバター:固さを出す、肌を保護する
  • ラード(豚油):泡立ちが良く、保湿力も高い
  • 馬油:しっとり仕上がるが酸化しやすい

人気の「マルセイユ石けん」は、オリーブオイルをメインにココナッツオイル・パームオイルをブレンドしてつくります。オリーブオイルだけだと泡立ちが悪いため、ココナッツオイルやパームオイルを加えることで、使いやすい石けんに仕上がります。

マルセイユ石けん
マルセイユ石けん

石けんづくりのオイル選びは、ベースとして使いたいオイルを決めて、泡立ちの良くなるもの、型崩れしにくいものを組み合わせ、さらに特徴となる栄養価の高いオイル(馬油など)を組み合わせるのがポイントということになります。

 手作り石けんにオプション材料を加えてアレンジ!

ベーシックな石けん素地に、オプション材料をプラスすることで見た目や香り、機能性などをプラスすることができます。オプション材料はトレース後に加えるのが一般的。以下、簡単なアレンジ方法をご紹介しましょう。

保湿力のあるはちみつや黒蜜、メープルシロップを入れる

はちみつ入り石けんは保湿力が高い

糖には吸水性に優れ、水分を引き寄せやすいという特徴があります。このため、はちみつや黒糖、メープルシロップなどを加えて石けんをつくると保湿力の高い石けんになるのが特徴。

保湿力の高いオイルを組み合わせてつくるとWの効果が期待できますね。

吸着力のあるクレイ(粘土)を入れる

クレイ入りの石けん

洗顔料やパックとしてよく使われるクレイ。ピンクや赤、黄色などさまざまな色があるので、石けんの色付けなどにも人気があります。

肌の汚れや皮脂を吸着する効果、スクラブ効果が期待できますが、目に入ると傷つける可能性があることが指摘されています。洗顔として使用する際は注意が必要です。

ハーブや食品を入れる

ハーブ入りの石けん

ラベンダーやローズ、ハイビスカス、ブルーマロウなど色が美しいハーブをすりつぶして混ぜることで、見た目の面白さとスクラブ効果が期待できます。美肌効果の高いオートミールや米ぬか、アーモンドパウダー、海藻パウダーを混ぜてもOK。

ハーブと同じ精油を使用すると、ナチュラルな使い心地と香りの両方が楽しめます。

ハーブの効果効能を狙うなら、あらかじめオイルに漬け込んで成分を抽出したものを使う(インフューズドオイル)、濃いめに入れたハーブティー(ハーブエキス)を使うなどのテクニックもあります。

≫化粧品でよく使用される保湿成分についてもっと詳しく

手作り石けんの色付け方法は?鉱物顔料や食用着色料もあり

マイカパウダーなどで色付け

せっかく手作りするのなら、カラフルでキレイな石けんをつくりたい。そんな場合に便利なのが鉱物顔料です。化粧品にもよく使われているカラーマイカパウダー(雲母)やウルトラマリン、酸化鉄、酸化クロムなどを混ぜてさまざまな色を作り出せます。

≫メイクアップ商品に色を着ける着色料についてもっと詳しく

最近では食紅以外にもカラージェル(米国食品医薬品局から認められている色素)というリキッドタイプの着色料もあり、とても便利。

出来る限り自然なものを使いたいという場合は、色付きのオイル(レッドパームオイルなど)やハーブ、クレイ、ココアパウダー、よもぎパウダー、野菜などを活用するのもおすすめです。

手作り石けんの香りづけは?エッセンシャルオイル(精油)が定番

精油で石けんに香りづけ

自然な素材を使った手作り石けんだから、香りも天然のものでという方が多いことでしょう。そんな場合は、エッセンシャルオイル(精油)を香りづけとして使用することが多いと思います。

ただ、どうしても苛性ソーダに負けてしまい(アルカリに弱い)匂いが薄くなるのがデメリット。比較的コストが安いラベンダー、ゼラニウム、ローズマリー、オレンジ、レモン、ペパーミントなどがよく使われています。

≫化粧品に使用されている香料(着香剤)についてもっと詳しく

使用する油に対し、精油は1%程度の濃度で。スパイス系の香りや重い香り(パチュリやベチバー、サンダルウッドなど)と組み合わせると、香りが比較的長持ちします。

天然物では出せない香り、例えばフルーツ系やスイーツ系にしたい場合は化粧品グレードのフレグランスオイルを使用。少量でも香りがしっかりついて長持ちします。使用する油に対して4~6%ぐらいの濃度でブレンドします。

液体石けんを手作りしたい場合は「苛性カリ」が必要!

液体石けんには苛性カリが必要

石けんは固形以外にも液体も手作りすることが可能です。この場合は、苛性ソーダではなく苛性カリ(水酸化カリウム)を使います。苛性カリは苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)同様、劇物ですので薬局で購入する場合は身分証明書・印鑑が必要です。

作り方は、苛性カリを精製水で溶かしてというプロセスは固形タイプと同じ。違いは、一気にけん化を進ませるため「無水エタノール」を使用するところです。

苛性カリ水とオイルの温度を75℃に合わせ、混ぜ合わせた後湯せんで85℃まで上げます。そこへ無水エタノールを注ぎ入れ、泡だて器でペースト状になるまで混ぜ合わせます。

こうしてできた石けん素地を、必要に応じて精製水で溶かし、液体石けんにして使用。香りや色を着けて楽しむことができます。精製水の代わりにハーブティーで溶いてもいいですよ。

もっと石けんづくりを手軽に楽しむならグリセリンソープや石けん素地(ソープベース)を活用

苛性ソーダを使った本格的な石けんづくりをご紹介しましたが、もっと手軽に簡単に石けんづくりを楽しむことができます。それは、グリセリンソープ(MPソープ)や石けん素地(ソープベース)を使う方法です。それぞれを詳しくご紹介していきましょう。

電子レンジで溶かして固めるだけ!透明石けん素地「グリセリンソープ(MPソープ)」

MPソープなら石けんづくりが簡単

石けんをコールドプロセス製法で製造するとできる天然の保湿成分、グリセリンをたっぷり含んでいることからグリセリンソープと呼ばれています。MPソープとは“Melt and Pour(溶かして注いでの意味)”の略称で、小さなお子様で安心して石けんづくりが楽しめるのがポイントです。

透明なものがあるので、好きな色を着けたりと自由自在。

グリセリンソープを液状に溶かした後、着色料やエッセンシャルオイル(精油)で香りづけし、耐熱カップや型に流し込んで完了。ハーブやドライフラワーを入れたり、カラフルな色を重ねるなど、楽しめるのが魅力です。

こねて色と香りをつけるだけ!「石けん素地(ソープベース)」

無香料・無着色の石けん素地をこねやすいように細かなチップ状にして販売されています。こねながら好みの色や香りをつける、ハーブやクレイなどを入れるなど、アレンジが可能。

クラフト用に扱いやすい石けん粘土という名称で発売されているものもあります。

手作り石けんを「雑貨」として販売するなら許可は不要!?

石けんを雑貨として販売する

自分で手作りした石けんを自分自身で使用する。これは自己責任として問題のない範囲です。しかし、友人や知人にプレゼントするなどはグレー。相手に“皮膚トラブルを起こす可能性があること”をしっかり認識させられるのであれば問題ありませんが、実際のところどうでしょうか。

「化粧品」ではなく「雑貨(洗濯石けん)」として販売すれば法律上は問題なし。それでは「雑貨」として販売する場合、どのような点に注意したらよいのでしょうか。

手作り石けんを「雑貨」として販売する場合、「肌」「顔」に使用できない

手作り石けんを雑貨として販売する場合

「雑貨」ということは、台所用洗剤や洗濯石けんであるということ。化粧品として肌や顔に使うという表現は一切できません(薬機法で規制)。

石けんを雑貨として販売する場合は、消費者庁の「家庭用品品質表示法」により規制されています。

石けんの包装・容器に「界面活性剤の割合を表示(使用していない場合は純石けん分として含有率、脂肪酸塩の種類名称を付記)」「洗濯用か台所用(もしくは両方)石けん」と表示することが義務付けられています(引用元:消費者庁ホームページより)。

つまり、雑貨として販売する場合でもきちんと表示する義務があるということ。「手作り石けん」とだけ表示するのはNG。

必ず「洗濯用石けん」「洗濯用複合石けん」「台所用石けん」「台所用複合石けん」のいずれかを表示することになっています。また、原材料にオリーブオイルやシアバターなどと”スキンケア効果”を感じさせるような表示をすると、偽装化粧品と判断される恐れがあるので注意です。

顔や身体を洗うことを想定しているのに「洗濯用」「台所用」と偽装販売することは違法行為。最近ではメルカリなどのフリマでの「手作り石けん」出品を禁止しているというところもあるようです。

手作り石けんを「雑貨」として販売する場合でも、皮膚がかぶれる、手荒れをおこした場合、「製造物責任法」という法律により賠償責任が求められる場合があります。手作り石けんを販売(実費をもらう、プレゼントする場合も含め)する場合は、それなりの覚悟が必要ということですね。

手作り石けんを「化粧品(肌や顔に使用)」として販売するなら許可が必要

顔や肌に使うなら化粧品としての許可を

手作り石けんを「化粧品」として製造販売する場合は、「化粧品製造業業」と「化粧品製造販売業」の許可が必要です。そして商品ごとに化粧品製造販売届け出を行わなければなりません。

≫「化粧品製造業許可」「化粧品製造販売業許可」についてもっと詳しく

その上で、薬機法(旧薬事法)に則った表示や広告をするのが鉄則。石けんの用途・目的は肌を洗浄し、清潔にするものです。その範囲を超えてアピールすることはできませんのでご注意を。

例えば「●●配合でニキビを防ぎます」という表現は薬用石けんにのみ許されているもの。また「皮膚の炎症をやわらげ、ニキビを改善する」のは医薬品になりますので気をつけましょう。

≫薬機法(旧薬事法)についてもっと詳しく
≫「化粧品」「医薬部外品」「医薬品」との違いについてもっと詳しく

手作り石けんを化粧品として気軽に販売するなら、化粧品OEMを活用しよう!

せっかく作った石けん。使い心地もよく、もっと大勢の方に知ってもらいたい。こだわりの原材料を使って肌にも優しく、魅力的な石けんに仕上がっている、ヒット商品に育てたい。

でも「雑貨」として販売する場合は、「台所用」や「洗濯用」になってしまいます。かといって個人で「化粧品製造業」「化粧品製造販売業」を取得するにはあまりにも大変・・・。

そんな場合は、ぜひ化粧品OEMを活用してみてはいかがでしょうか。石けんだけのOEMなら少ない予算、個数でも引き受けてくれるOEMメーカーがありますよ。

石鹸OEMメーカー9選!小ロット・コールドプロセスなど、特徴別に比較紹介

もちろん、ある程度まとまった数を製造して、ネット販売をしたいという場合でも安心。薬機法に詳しい担当者が、初めてのOEMでも親切にサポートしてくれます。

手作りの良さをそのまま残し、オリジナルの原材料で対応してくれるメーカーもありますので、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

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